道具学レクチャー「日本のモノづくり文化私論ー江戸時代の文化から見る日本のモノづくり」(2024年11月開催)

みなさんは、国立科学博物館(上野)のなかに、江戸から現代に至る、日本の科学技術を紹介する展示コーナーがあることをご存知でしょうか。このコーナー、博物館のなかにある研究組織「産業技術史資料情報センター」が企画した常設展示です。見方を変えれば、日本の道具発展史ともいえる展示です。

11月開催の「秋の道具学レクチャーでは、この展示を企画された元産業技術史資料情報センター長の鈴木一義さんを講師に、博物館の展示見学会とあわせて、「産業技術史」についてのレクチャーを企画しました。鈴木一義さんは、日本における科学・技術の発展状況を、特に江戸時代から現代にかけて、幅広い分野で博物館的な実物資料の視点から実証を試みる研究者です。

この秋、「技術史」なる世界を覗き、日本のものづくりの原点から、現在そして未来のものづくりついてお話をうかがいます。モデレータは石川義宗理事。レクチャー後は、同会場にて交流会を予定、Q&Aや会員間の懇親も図りたいと思っています。ぜひご参加ください。

〔講師の鈴木一義さんからのメッセージ〕

海外で日本の「モノづくり」が紹介されるとき、かつての「Made in Japan」ではなく「KAIZEN(改善)」とか「KANBAN(かんばん)」のように、日本語をそのまま表記する記事を見るようになった。日本独自の「モノづくり(MONODZUKURI)」が、世界的に認められつつある。しかし「モノづくり」とは一体どのようなものだろうか。「わび」とか「さび」のように、日本人であれば何となく理解し、通じ合えているが、いざ説明しようとすれば、言葉に窮してしまうのではないだろうか。「もったいない」という言葉も、海外の人によって気づかされた大量生産大量消費社会の中で、忘れていた日本の古くからの文化である。実は「改善」も「かんばん」も、「もったいない」の実践といえる。無意識の文化に潜む「モノづくり」。その源流は、260年余続いた平和な江戸時代が生んだ文化だと考えている。

鈴木一義氏 Kazuyoshi Suzuki プロフィール

国立科学博物館名誉研究員

1957年新潟県生まれ。81年東京都立大学工学部機械工学科卒業。83年同大学院工学研究科材料力学専攻修士課程修了、日本NCR株式会社技術開発部勤務を経て、国立科学博物館理工学研究部、2016年より産業技術史資料情報センター長、22年定年退職。日本における科学および技術の発展状況を、江戸時代のからくり人形から、現代の自動車、航空機産業まで、幅広い分野で博物館的な実物資料の視点から実証的な見地で調査・研究。

開催日時・集合場所・会場

開催日時:11月16日(土)13:30 〜 19:00

集合時間・場所:13:30に、国立科学博物館 地球館2F

「科学と技術の歩み/地球を探る」展示会場入り口前 (地球館2F エスカレータを上ったあたり)

レクチャー会場:TKP上野駅前ビジネスセンター カンファレンスルーム6F 6A

タイムスケジュール

13:30 集合 → ●見学会:鈴木一義氏の案内で博物館展示コーナーを見学(60分)

14:30 レクチャー会場(TKP上野駅前ビジネスセンター 6A)へ移動

15:00 ●道具学レクチャー:鈴木一義氏講演会+Q&A会(120分)

17:00 ●交流会:(同室にて懇親会)ケータリング飲食 (120分)19:00 終了

お申し込み方法

ご参加申し込みは Peatix からお願いいたします。

定員に達した場合はお申し込みできなくなりますのでご了承ください。

参加費

●見学会+レクチャー参加費

・道具学会会員 個人会員・法人会員2,500円、学生会員2,000円(非課税)

・一般(学生も同額)3,000円(税込)

●交流会(懇親会)参加費 3,500円(税込)

※見学会の際、国立科学博物館の入場チケット(入館料630円/65歳以上無料)が別途必要となります。集合時間までに各自でお求めください。

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