2022年度道具学研究発表フォーラム(2023年2月開催)
コロナ禍による長い忍耐を経て行動制限が無くなった2022年度は、地域に根付いたモノつくり産業を大切にしながら、日本を代表する工業地帯を形成している名古屋圏で、「地域産業と道具学」と題した研究フォーラムを開催いたします。リアル(兼 オンライン配信)会場は、名古屋市の椙山女学園大学星が丘キャンパスです。
まず、午前の部では、藤本清春会長による開会の挨拶に続いて、同大学教授の滝本成人本会理事と、中部デザイン協会の宇賀敏夫会長による特別講演「中部デザイン協会の歴史から地域産業を語る」で見識を広めます。
昼食休憩を挿んで午後の部では、例年同様に、会員による研究発表(7組)と質疑応答を行います。そして、閉会の挨拶後は、懇親会場に移動して、各々の活動状況を報告し合い、見識を深めます。
道具学の研究対象はデザイン分野に留まりません。翌日のエキスカーションでは「折角、当地においで下さるのに、博物館明治村やトヨタ産業技術記念館等は既にご存知でしょうから、別の場所をご案内したい」と協力を申し出てくださった中部産業遺産研究会の石田正治さんのプランに沿って、午前中は、岡崎の八丁味噌の工場と記念館を巡ります。昼食は郷土料理「菜飯田楽」です。午後は、刈谷駅に移動して依佐美送信所記念館を石田さんの解説で見学の後、大府駅に移動して、『道具学論集』上で発表を続けている金属造形作家、鬼頭正信会員の工房カオスで道具と作品の現物を見学、その後、工房カオスにて(または尾張の名古屋駅に移動してから)お開きとなります。
私達を取り巻く世界は激変を続けています。日常生活こそ正常化しつつありますが、未来は混沌としています。元の世界には戻れません。このような時だからこそ、「人間がより良く生きて行くための人工物」を現地で探究し合うことが、今回のフォーラムの意義のひとつと考えます。
前回同様にリアルとオンラインのハイブリッドで開催いたしますが、もし可能ならばリアルへのご参加を推奨する次第です。
2022年度フォーラム実行委員長
石崎 友紀 道具学会理事/研究委員会委員長/札幌市立大学名誉教授
高梨 廣孝 道具学会副会長/研究委員会委員長/プロダクトデザイナー
開催概要
■テーマ
地域産業と道具学
■開催日
2023年2月25日(土) 午前10時開会
■主なプログラム
2023年 2月25日(土)
◎基調イベント
▼特別講演(10時20分~12時)
テーマ:「中部デザイン協会の歴史から地域産業を語る」
・「中部デザイン協会の歴史」
滝本成人氏(椙山女学園大学教授/本会理事/中部デザイン協会理事)
・「プロダクトデザインとエルゴノミクス」
宇賀敏夫氏(中部デザイン協会会長)
※講演の後、質疑応答の時間を設けます。
◎研究発表(13時~17時頃)
口頭研究発表 7題
※今回は会期後のオンデマンド配信はありません。
2023年2月26日(日)
◎アフターイベント
中部地方の産業技術遺産を巡るエキスカーション
※この日のZoom配信はありません。
■開催形態
リアル会場+オンライン(Zoom利用)のハイブリッド形式
■リアル会場 兼 オンライン配信会場
椙山女学園大学 B110教室(星が丘キャンパス 生活科学部棟)
愛知県名古屋市千種区星が丘元町17―3
地下鉄東山線「星が丘」駅6番出口より徒歩5分
※星が丘駅からの道順は、大学サイトにも写真で詳しく案内されています。
■主催
道具学会
タイムテーブル
2023年2月25日(土) | リアル会場 兼 オンライン配信会場:椙山女学園大学 B110教室 |
09:30〜 | リアル会場参加者 受付開始 |
09:50〜 | オンライン参加者 Zoom入室受付開始予定 |
10:00〜 10:20 | 開会宣言(フォーラム実行委員会)、会長挨拶 |
10:20〜 12:00 | ●特別講演 滝本 成人(本会理事/椙山女学園大学教授/中部デザイン協会理事) 「中部デザイン協会の歴史」 宇賀 敏夫(中部デザイン協会会長) 「プロダクトデザインとエルゴノミクス」 |
12:00〜13:00 | ランチブレイク(60分) |
13:00〜 16:45 | ●研究発表(発表20分 + 質疑応答10分) |
1) 13:00〜 | 鈴木 稜大(札幌市立大学大学院デザイン研究科) 「道内企業との知育遊具インクルボードの協同開発プロジェクト」 |
2) 13:30〜 | 松山 聖央(武庫川女子大学生活美学研究所) 「日常美学と承認論の交差—ユリコ・サイトウの『修理の美学』をめぐって」 |
3) 14:00〜 | 富山 祥瑞(愛知教育大学名誉教授) 「ノベルティの概観と販売促進の世相—取引き形態と機能の視点から」 |
4) 14:30〜 | 大坪 紗那(フリーランスデザイナー) 「地場産業の『みせ方』をデザインする —川西町産業フェアポスター2018より—」 |
15:00〜15:15 | コーヒーブレイク(15分) |
5) 15:15〜 | 磯貝 恵三(デザインコンサルタント) 「熊本の5年・デザイン辻説法の日々 — 県は政りごとの柱をUDとした—」 |
6) 15:45〜 | 高野 友夏(札幌市立大学大学院デザイン研究科) 「北海道を演出する『カワイイ』改札機用ラッピングシートの提案」 |
7) 16:15〜 | 面矢 慎介(滋賀県立大学名誉教授) 「日本における石油コンロの発展・普及・衰退— 1890年代から1960年代まで—」 |
16:45〜 17:00 | 実行委員会よりごあいさつ、翌日のエキスカーションの案内 |
17:00〜 | 会場片付&撤収 |
18:30〜 | ●懇親会 懇親会場:「嘉文 栄本店」 愛知県名古屋市中区栄4-1-8 中区市役所朝日生命共同ビル B1F 地下鉄東山線栄駅12番出口より1分 ※会費などは調整中です |
※敬称略。タイトル等は2023年2月15日時。以後変更が出ることもあります。最新情報は、当ページ並びに当日配布される『大会プログラム(発表要旨集)』をご覧ください。
2023年2月26日(日) | ●アフターイベント — エキスカーション |
〈午前〉 | 8時40分頃、名古屋駅にて集合(駅構内がわかりにくいので、乗車までは小林繁樹元理事にガイドしていただく予定です) 9時45分頃、名鉄・岡崎公園前駅でも集合、その後、徒歩(5分)にて最初の見学先、八丁味噌史料館へ ・岡崎市の八丁味噌史料館・工場(元会員で中部産業遺産研究会の石田正治さんによるご案内) ・岡崎公園・岡崎城、三河武士の館・家康館 岡崎公園内の「八千代本店」にて昼食(郷土料理の菜飯田楽) |
〈午後〉 | ・刈谷依佐美送信所記念館・記念碑(石田正治さんによるご案内、解説) ・大府市体育館(金属造形作家、鬼頭正信会員の作品を見学) ・大府市役所(同じく鬼頭さんの作品を見学) ・工房カオス(鬼頭さんの工房 鬼頭さんご自身によるご案内) |
17時-17時半頃、流れ解散予定 |
●朝の集合は「2段階」集合(名古屋駅と、名鉄岡崎公園駅)とする予定です。
どちらでもご都合に合わせてお選びください。
●午後からの移動には、マイクロバスを利用します。バスはある程度座席に余裕をみて手配してはおりますが、定員もありますので、エキスカーションへの参加を希望される場合には、できるだけお早めにお申し込みください。
定員を超える申込があった場合には、先着順での受付とさせていただきます。
お申し込みは締め切りとなりました。
講演者プロフィール
宇賀 敏夫(うが としお)氏
博士(工学)。中部デザイン協会会長、日本インテリア学会名誉会員。東京都生まれ。
1960年千葉大学工業短期大学卒業、名古屋工業大学大学院博士後期課程修了。東洋プライウッド株式会社、愛知株式会社開発部に奉職。1972年JIDPOイタリアデザイン研究員、その後デザイン事務所UGAデザインプランニング開設。1995年〈IFI 95 NAGOYA〉事務局長。愛知文教短期大学教授、名古屋芸術大学非常勤講師など。退職後は自宅にデザインアトリエを構えデザイン業務を行う。プロダクト商品Gマーク7点受賞。
滝本 成人(たきもと なりひと)氏
博士(工学)。椙山女学園大学生活科学部生活環境デザイン学科教授、本会理事、中部デザイン協会理事。名古屋市生まれ。
1986年愛知県立芸術大学大学院美術研究科修了。1986~2002年剣持デザイン研究所勤務、2002年より椙山女学園大学に勤務。2004年に静岡文化芸術大学非常勤講師。2011~16年に愛知県「知の拠点」重点研究プロジェクト(科学技術交流財団)で生体情報モニタリング用新規ディバイスの筐体デザインを担当。2019~22年に科学研究費助成金事業を受け、車椅子クッション材の研究を行っている。
参加要項
■参加費
◎研究発表フォーラム(2月25日)
リアル会場参加の場合
▼個人会員・法人会員 → 1200円〈不課税扱い〉/学生会員 → 600円〈不課税扱い〉
▼一般(非会員。学生も同料金)→ 1650円〈1500円+消費税〉
ただし会場校の椙山女学園大学の学生さんは無料。
※いずれも、大会プログラム〈冊子〉代込み。
【支払方法】当日、会場にて申し受けます。
オンライン参加の場合
▼個人会員・法人会員 → 900円〈不課税扱い〉/学生会員 → 400円〈不課税扱い〉
▼一般(非会員。学生も同料金)→ 1540円〈1400円+消費税〉
※いずれも、大会プログラム〈PDF版〉代込みの金額となります。
【支払方法】Peatixを通じてのクレジットカード/コンビニ払い。
◎アフターイベント〈エキスカーション〉(2月26日)
▼参加費そのものは不要です。ただし、入館料(必要な場合)や昼食費、交通費は各自にて実費負担となります。また移動時のマイクロバス費用は割り前勘定します(事前に金額・徴収方法等をお知らせします)。
■参加申込方法
リアル会場参加の場合
申し込みフォームにてご入力、送信をお願いします。
オンライン参加の場合
Peatixにてお申し込み(チケット購入)いただけます。
■参加申込締切
リアル会場参加の場合2月19日(日)※懇親会/エキスカーションに参加されるかたは、飲食店予約やマイクロバス手配・定員の都合上、できる限り早めにお申し込みください。
懇親会及びエキスカーションに関しては締め切りとなりました。25日のフォーラム(特別講演及び研究発表)は2/25まで受け付けております。
※お申込後、感染拡大状況への懸念やご体調等により参加キャンセルまたはオンライン参加に切り替えられる場合には、事務局までご連絡ください。
オンライン参加の場合
・Peatixを通じてのお申し込みの場合は2/25まで受付可能です。ただしコンビニ払いは24日締め切りとなります。
■当日の参加方法&会場でのご注意
リアル会場参加の場合
直接、椙山女学園大学 B110教室にご来場ください。
※教室内での飲食許可をいただきましたので昼食をご持参いただいても大丈夫です。
※会場内では必ずマスクを着用ねがいます。当日の発熱・味覚障害等の有無にかかわらず、少しでも体調のすぐれない場合には参加をご遠慮ください。また、フォーラム中もこまめな手洗い&消毒をお願いします(会場受付にもアルコールをご用意します)。
オンライン参加の場合
開催日までに、アクセスに必要な情報(Zoom会議ID等)と当日資料を配信します。
【ご注意】
今後の新型コロナウィルスの感染拡大状況によっては、今回の会告内容に、やむなく変更が生じることもございます。予め、お含みおきください。変更が生じた折には、都度、更新情報をお知らせします。