16年間モデルチェンジしなかったコーヒーミル
コーヒーミルの一番の目的は、豆を好みに応じた大きさに砕くことである。カッターの形状を変えて、回転時間と豆のばらつきに関するデータを取り、粗挽き約10秒から細か挽きは約20秒に設定した。最大で5人分相当の豆(50g)を挽くことができる。
写真は1977年8月に発売した「コーヒーミルHCM-501」(6,300円)。
デザインはミル部をやや大きく、本体は持ちやすくし、全体を滑らかなラインでまとめ上げた。Gマークを申請したところ、幸いグッドデザイン賞を受賞した。しばらくの間、同じ商品を作り続けた。すると1993(平成5)年、Gマークのロングライフデザイン賞を受賞した。Gマーク商品を、15年以上販売し続けるといただける賞である。
市場はコーヒーメーカー(ミル&ドリップ)が普及し、ミルの販売が先細りになってきたため、ほどなく(1994年)生産を打ち切った。
大西 正幸,2012.07,vol.088