暗室ラボのハコ ― ポラロイド

ポラロイドはただのハコでは終わらない。

ポラライザー(偏光板)とセルロイド、ふたつの言葉の合成語“Polaroid”。

撮影後1分以内で写真が完成する水洗も暗室もいらない「暗室ラボのハコ」―インスタントカメラの代名詞もデジタル化の波に呑まれ会社が破綻、2008年夏にはフィルム自体も生産終了という状況に追い込まれていた。

そこへ救世主が登場する「The Impossible Project」。元ポラロイドの技術者達が集まり、閉鎖されていたポラロイドの工場と設備をリース契約して取り戻した。彼らはポラロイド用フィルムの再製造に着手。2010年春には白黒フィルムの再販売が開始、大きなハコを取り返し小さなハコが守られた。

「熱意によって道具とハコは創られる」

写真:Polaroid One 600 シリーズ

小山 豊,2010.09,vol.066

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