付属機能のおかげで現役です。
写真の携帯電話は2006年頃から使用していたものです。当時カメラ付き携帯電話を持ち込めない場所でも利用できる機種を探していたのですが、この機種を選んだ決め手となったのは、電話機の裏側に独立したラジオが搭載されていたためです。
「RADIDEN(ラジデン)」の愛称で呼ばれたこの機種の外観は、表側には携帯電話の機能が、裏側にはAM、FM、アナログTV音声受信機能を備えた、「デュアルフロントデザイン」が採用されています。AMラジオを受信できる機能を備えた最初の携帯電話で、充電器を兼ねたスタンドに設置し、本体内蔵のスピーカーで聴くこともできます。また電話がかかってくるとラジオから自動的に切り替わり、通話を妨げることもありません。特に役に立ったのが東日本大震災の時です。電話がつながりにくいなかで、ラジオからの情報には大変助けられました。
2012年に携帯電話として利用はできなくなりますが、新品のバッテリーが現在でも入手でき、今もポケットラジオとして活躍してくれます。
高橋 豊,2021.10,vol.173