saitop.jpg齋藤紀行

子どもの頃からものを作ったり壊したりするのが大好きで、それにまつわる道具類への関心も強くありました。道具を作るための道具って何だろう?と「道具の中の道具」に思いを巡らせていたら刃物に行きあたりました。学生のときに「よし、いっちょ刃物を研究テーマに取り上げるぞ!」と意気込んだものの、大工道具や包丁といったメジャーな道具類は既に大先輩たちが論文や著作を発表しており私の取りつく隙間は無いように見えました。そんな中、まわりの同級生に道具の思い出など聞いてみると意外にも肥後守を使ったことが無い、という声が多くあったのです。「もしかして肥後守研究なら、第一人者になれるかも?」・・・そんなことから始まった私の道具学人生。自然な流れで学校を出ると同時に道具学会に参加させていただくこととなりました。

この道具学会では老若男女を問わずさまざまな道具の専門家と知り合うことができ、色々なフィールドへ出かけての見学会も豊富です。専門家の知見を伺いながら、一般には公開されていないお宝を拝むチャンスも・・・。
学生の頃は雲の上の存在だった(いや、もちろん今でも)高名な先生方と同じ道具学会員、あるいは道具学会理事という立場になっているというのも本当に不思議な感じがします。
学と楽、両方のガッカイの意味を持つ道具学会、ぜひお仲間に加わることをお勧めいたします。

1972年、東京生まれ。機械工学とデザインを学ぶ。大学院にて肥後守を研究テーマに取り上げ、以降肥後守の収集、研究、啓蒙を細くゆるく続ける。修士(工学)。肥後守博物館学芸員。
アルミメーカーにて景観道具の設計に関わったのち、現在はお風呂や台所などの生活空間系道具づくりにたずさわる。
道具学会 理事(web・ICT担当、FBでは中の人をやってます。)
日本デザイン学会、焚き火友の会 正会員

(2013/12)