自画像.jpg小俣邦夫

私は火おこしが好きです。それも天然素材を利用し一生懸命おこすことが。マッチやライターに頼らず火をおこすことができた喜びには格別なものを感じます。囲炉裏の火を囲んで酒を飲み、持ち寄った食材を焼き、それらを胃袋へと流し込む。この仲間との一連の動作には隙がなく、食材あるまで続く宴、大好きです。「火は起こすものではなく守るもの」と教えてくださった先生には反しますが。・・火おこしの道具は自分でつくっているものですから、なぜ付きが悪いか原因が分かれば部品交換。すぐに変えられないのは技量のみ。「道具がいけない!」とかいって巧妙な手口で使う人の問題を道具の問題へとすり替える。人と人とが行き交うことから電波だけが行き交うようになってきた現代生活。いまこそ人間としての生活がどうあるべきか、もっと問われなければいけないと思うのです。
私は美術系の建築学科を卒業して住宅メーカーに就職。その後、京都の製造メーカーに再就職し、民俗に関わる装飾品収集、復元模型製作、資料館展示企画設計施工に携わってきました。そんな私が参加してます道具学会。わたしにとって道具学会は道具楽会です。諸先輩方の経験値を積んだお話から色々学ぶことができる楽会です。著書で知っていた研究者・先生とお会いでき、直接お話を伺うことができるのも当楽会の楽しみの一つです。また各研究会が主宰するイベント・見学会では、普段なかなか見ることのできない処へ案内してくれますので是非参加してみてください。

(2014/08)